昨日〈28日〉は、おがわ町九条の会の総会が小川町図書館視聴覚ホールで行われましたが、それに先立って、憲法学者の金子 勝氏の、『日本国憲法と集団的自衛権──「戦争する日本」を阻止するための私たちの課題──憲法の語り部となろう──』という演題の講演がありました。
金子氏は、安倍内閣が多くの国民の声を無視して憲法解釈を変更して「集団的自衛権」容認を閣議決定してしまったことに対して、どう考えたらいいのか、憲法九条を護る運動をどう進めて行ったらいいのかについて語ってくれました。
金子氏がとくに強調されたのは、『日本国憲法第九六条のもとでは、憲法改正権を有しているのは国会〈国会議員〉と主権者国民のみである。内閣とその構成員は、憲法改正権を有していないので、内閣は改憲となる集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を行うことはできない。また、日本国憲法は「明文改憲」以外の方法による改憲は認める条項を有していないので、内閣は「解釈改憲」の方法となる集団的自衛権の行使容認の「閣議決定」はできない。
安倍内閣と自民党と公明党は、「日米安保条約」体制と国際連合・安全保障理事会の決定に基づいて、アメリカと共に世界中で侵略戦争・制裁戦争をする日本国を作ろうとしている。しかし「日本国民は」「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのことのないようにすることを決意」〈日本国憲法前文〉しているから、戦争をする政府──「安倍内閣」を打倒する権利と、義務がある。日本国憲法第一二条の「抵抗権」を用いて「安倍内閣」を打倒し、私たちの内閣を創ろう。そのための「統一戦線」を作ろう。』ということでした。
金子 勝氏の講演を聞きながら、私は、新制中学校一年生のとき、「あたらしい憲法のはなし」というテキストで、国際平和主義と主権在民主義と戦争の放棄と基本的人権を学んだときのような感動を覚えました。そしてまた、ルドルフ・フォン・イェーリングの「権利は各人にとって、たんなる利益ではなく人格の基盤であるゆえ,権利に対する不法な攻撃は、人格それ自体に対する侵害である。それゆえ権利の主張は、人格の尊厳を守る崇高な行為であり、正義の闘いでもある。」という言葉を思い出しています。金子 勝氏のおかげで、80歳の私も少し元気になりました。^^v