「週刊金曜日」(2008 №685 1/11)の「風速計」は、「ふたつの9.11」というタイトルで、佐高 信さんが、アメリカの同時多発テロのほかの、もうひとつの9.11のことについて記されていました。
「…ところで伊藤千尋(さん)の『反米大陸』を読んで、もうひとつの9.11があるのを知った。伊藤(さん)によれば、
2001年9月11日同時多発テロでアメリカは世界中から同情されたが、南米の、とりわけチリの人たちは冷ややかだったという。なぜか? その28年前の1973年9月11日にチリのアジェンデ政権をひっくり返すテロをやったのはアメリカだったからである。CIAの演出によってピノチェト将軍率いる軍部がクーデターを起こし、アメリカの同時多発テロの被害者を上まわる3000人以上の市民が殺害された」と。
そしてさらに佐高さんは、(内藤克人さん、佐野誠さん編の「ラテンアメリカは警告する」を紹介されながら、両氏はこの本を通して、そんなアメリカは、中南米諸国を、アメリカの新自由主義の経済政策(規制緩和、民営化、外資導入など)の最初の実験場として選び、「資本の徹底的自由の実現」によって「市民の不自由」を生み出したという事実と、「ラテンアメリカの苦闘から、日本は『何をなすべきでないか』と『何をなすべきか』の双方を学ぶことができる、と説いている」と記されていました。
soroも、この本を読みながら、日本は『何をなすべきでないか』、また『何をなすべきか』の双方を学びたいと思っているところです。